« 雪の日の写真展 | メイン | トラックバック »

2005年03月31日

故郷のアカリ

たゆたうような時間のなかに身を置きたくて、ときどき、アジアの映画を見に行きます。
中国映画「故郷の香り」 もまた、美しい情景に、とっぷり、浸かった数十分でした。「山の郵便配達」のフォ・ジェンチイ監督の新作。この作品も見たけれど、「故郷の香り」の方が好き。ストーリーもさることながら、「ごはん」の場面がいいのです。お皿や鉢にあふれんばかりに盛られた料理が並び、その食卓をシンプルな電燈が照らします。裸電球にワラ半紙のような、反古のような紙で、ただ、くるっと電球を包むように巻いただけの簡素なあかりです。そ、ライトなどというより、電燈なのです。

昨年、夏に「電燈展」という展示会をやったのですが、一見、使い古された感じのこの言葉に惹かれて個展に冠しました。だから、という訳て゜はありませんが、この映画にでてくる電燈にも魅せられてしまいました。映画のなかでは、どの家の食卓にも決まったように、この「ワラ半紙をくるっ」式の電燈が灯されているのでした。
で、さっそく、この電燈をコピーしてみたのです。中国に敬意を表して漢文を木版で刷った和紙にしてみたのですが、ワラ半紙の素朴さには負けたかな ? でもでも、なかなかいい感じの電燈になりました。

映画を見終わって、チラシをゆっくり読んでみたら、ヒロインの夫役の聾者は香川照之という日本の俳優さんでした。
ロケは中国南部の江西省だそうで、曲がりくねったあぜ道が延々と続く農村の光景と、その地方の生きる人々の暮らしが淡々と描かれていて、結構、癒されました。お疲れ気味の方々にオススメであります。

  

投稿者 diva : 2005年03月31日 03:39

コメント

TBありがとうございました

淡々と描かれているからこそ、鑑賞後の余韻が素晴らしいものになったよう気がします。癒されるという表現はピッタリかもしれないですね。

これからもよろしくおねがいします

投稿者 yyz88 : 2005年04月02日 08:32

yyz88さま

こちらこそ、TB、コメントありがとうございました。
人気blogランキング屈指の管理人さまだったのですね。

アジアの映画では、トニー・ブイ監督の「季節の中で(THREE SEASONS)」が強く印象に残っています。沼に咲く蓮を小舟に乗った女たちが摘む冒頭のシーンは、何度でも見たいと思ってしまいます。
yyz88さんのブログ「見なきゃ死ねるか!」に「季節の中で」の映画評はあるのでしょうか ?

「故郷の香り」の脚本がフォ・ジェンチイ監督の奥さまだとは知りませんでした。
「見なきゃ死ねるか!」楽しみにしています。

投稿者 クチュールライトH : 2005年04月03日 04:20

TB、同じのを2回うっちゃいました。ごめんなさい!!

TBたどってきました。全然自分が見ている視点と違うところを見ているので、感想がまったく違っておもしろいです。
私も田舎町の雰囲気とか、石畳が水で濡れているところとか、料理を作る音とか、結構いいなーと思いました。

同じ監督の作品で「ションヤンの酒家(みせ)」というのがあります。それは重慶の夜の街が舞台でぎすぎすした内容の話ですが、折り重なった町の風景とか、ネオンとか、結構私は好きです。ライトに注目してみたわけではないけれど、お店のライトとかは裸電球で味があった気がします。


ということで、違った視点の感想みたいので、またお邪魔します~。

投稿者 machiko : 2005年04月03日 23:00

machikoさま

TB&コメント、ありがとうございました。
「ションヤンの酒家」ぜひ、見てみたいです。

中国のことは、ほとんど知らないのですが、ずいぶん前に偶然見たTV番組「風の町(村だった?かも)」が忘れられません。川を渡らないと村の外へは出られないのに、川には橋がなく、村人は大きな樹に架けたロープで(ターザンみたいに)向こう岸に着地するのです。「風の町」
というタイトルはロープで川を渡る時、うまく風に乗らないと向こう側に着かないから、だったと記憶しています。だから、一生涯、村を出たことがない人も大勢いるのだということでした。
このような村が残っているなんて、中国は、やはり、広く、底知れぬ魅力を持った国なのですね。

中国語を学ぶmachikoさんのサイト、私もまた、訪問したいと思います。写真もいーな ! !

投稿者 クチュールライトH : 2005年04月05日 05:25

コメントしてください




保存しますか?